|第4回 経営理念を立てる〈後編〉#2
「経営理念を立てる」の〈前編〉では、「経営理念」をつくることの大切さが指摘され、一例として近江商人(滋賀県出身の商人)が打ち立てた「三方よし」という商売哲学を紹介しました。
伊藤忠商事の創業者、初代伊藤忠兵衛もこの近江商人の先達たちを尊崇した一人で、現代にも多くの企業の経営理念の根幹となっています。
では、「経営理念」は、その内容においていかにあるべきでしょうか。
〈後編〉では、経営理念を練る際に大切にすべき心構えと、経営理念に基づいた経営戦略について学びます。
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初めは、「熱心で、誠実で、誠意がある」とか、「真心がこもっている」とか、「お客様のことを大事に考えている」とか、そのあたりからスタートして、成功していきます。しかし、一定数の従業員を抱えながら、まだまだ、危機のなかをかいくぐり、成功を続けていかなければいけない立場の人であれば、次は、その熱心さを超えて、「使命感」を持たなければいけないのです。
そして、その「わが社の使命感」を、「経営理念」として、考え、まとめ上げなければいけないでしょう。しかし、それまでには、一定の年数はかかると思います。
実際に、ある程度の紆余曲折を経、浮沈変転を経ながら、会社を軌道に乗せたあたりで、過去の成功や失敗など、今までの、いろいろな事例を踏まえた上での「経営理念」が出てくると思うのです。
※『経営が成功するコツ』より抜粋
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経営者の仕事能力として大事なものは、「判断力」です。
この世的な善悪、あるいは宗教や道徳による善悪の判断とは違うかもしれませんが、経営理念や経営者としての大きなものの考え方に基づいて、企業のなかで、そのつど、「取るべきもの」と「捨てるべきもの」を必ず決めなければいけなくなります。
※以上『智慧の経営』より抜粋
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ここで難しいことは、「単なる浪費か、未来のための投資か」ということの見極めです。
これを判断する基準は、基本的には会社の経営理念です。「当社の経営理念」というものに照らして、「この事業には存続の意義があるかどうか」ということを、心を空しゅうして考える必要があるのです。そして、「これは、天下国家のために、人類のために、どうしても、やらなくてはいけないことだ」「世の中のために、この業界のために、やらなくてはならないことだ」ということであるならば、何とかして、その事業を続けられるように頑張るべきです。
※以上『経営戦略の転換点』より抜粋
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著者プロフィール |
大川隆法 Ryuho Okawa
幸福の科学グループ創始者兼総裁。1956年、徳島県生まれ。
東京大学法学部卒業後、大手商社に勤務し、ニューヨーク本社で最年少の財務担当オフィサーとして、年間1兆円の輸出入、三国間・国内の外為実務の事実上の責任者として活躍した。帰国後、大手銀行二十行の資金交渉担当役に抜擢される。
1986年、幸福の科学を設立し、日本全国、世界各国に精舎、支部・拠点を展開。日本最大規模の組織をつくりあげた。著者の経営理論を実践し、上場した企業も多く、優れた経営者が続々と誕生している。 |
編集・執筆:木藤 文人[ジャーナリスト]
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