|第20回 ホスピタリティの根源にあるもの〈後編〉#2
よく企業のサービス理念に、「お客様のために」という言葉があります。
しかし、ホスピタリティの〈前編〉では、それは自己を中心としたものの見方、考え方に陥りがちであるということを学びました。
本当に真心のこもったサービスとは、つねに「相手側の立場」を意識しなければなりません。
〈後編〉では、企業が発展していくための“戦略的な肝”としてのホスピタリティについて知恵を深めてまいりましょう。
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消費者の購買意欲をそそることができれば、「デフレ」イコール「不況」とはなりません。
デフレ下で、消費者の購買意欲をそそるような企画や商品、売り方、サービスなどを工夫すれば、十分に生き延びることができますし、よそが潰れていくなかで、シェアを取っていくことさえできるのです。
ただ、安売り合戦になった場合には、一般に、体力の強いところが勝ち、体力の弱いところは敗れるので、気をつけなければいけません。
すべての面で戦えば勝てなくても、どんな大手百貨店や大手スーパーにも、弱い部分は必ずあるので、その弱い部分に対し、自分のところの強みをぶつければ、大きい相手を破ることはできるわけです。そうした「弱者の兵法」も十分に知っておいたほうがよいでしょう。これからの時代を生き延びるのは、なかなか難しいことですが、「商品やサービスをよくしながら値段を下げていき、シェアを取る。占有率を上げて勝つ」という方法が一つあるのです。
※『未来創造のマネジメント』より抜粋
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最終的に、「自己防衛型」になってはいけませんし、「会社防衛型」で、会社の立場ばかりを一生懸命に説明するようになっても、長い目で見たら、繁栄がなくなるでしょう。やはり、会社の立場ではなく、「お客様第一」でなければいけないと思います。
『希望の経済学入門』(幸福の科学出版刊)のなかに、「自社の役員を店から追い出してでも、私を店内に招き入れ、商品を買わせた店員の話」を書きました。そうしたことは、社内秩序から見るといけないことだとは思うのですが、「顧客第一主義」という意味で、こちらを優先したのだと思います。
会社や自分の立場を一生懸命言いたくなる気持ちが出てくることもあるでしょうが、しかし、それは最終のことで、それを先に出してくるようではいけません。「わが社の方針」や「わが店の方針」などということばかりが先に立つようでは駄目であり、基本的にはお客様の考えが優先なのだということです。
※以上『実戦マーケティング論入門』より抜粋
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著者プロフィール |
大川隆法 Ryuho Okawa
幸福の科学グループ創始者兼総裁。1956年、徳島県生まれ。
東京大学法学部卒業後、大手商社に勤務し、ニューヨーク本社で最年少の財務担当オフィサーとして、年間1兆円の輸出入、三国間・国内の外為実務の事実上の責任者として活躍した。帰国後、大手銀行二十行の資金交渉担当役に抜擢される。
1986年、幸福の科学を設立し、日本全国、世界各国に精舎、支部・拠点を展開。日本最大規模の組織をつくりあげた。著者の経営理論を実践し、上場した企業も多く、優れた経営者が続々と誕生している。 |
編集・執筆:木藤 文人[ジャーナリスト]
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