
2025年02月21日
【天国に還るための終活】第19回 お葬式・お墓事情(2)「散骨」編
┃ 誰も教えてくれない本当の終活
終活ブームの始まりは、2010年前後の日本の社会状況が背景にあると言われます。少子化、核家族化、長寿社会の到来、さらに離婚率の増加も一つの要因です。
また、幸福の科学をはじめとした宗教の社会啓蒙により、人生観や死生観が変化しました。さらに、東日本大震災や近年のコロナ渦も、「死」を見直すきっかけになったと言えるでしょう。
ただ、今の「終活」が、この世的な手続きだけに終始している点は残念でなりません。
本当の終活とは、あの世の世界のことを知り、この世に執着を残してしまうことで家族に迷惑をかけることのないよう、心の備えをすることです。
「天国に還る」ための終活を、ともに考えてまいりましょう。
◆◇目次◇◆
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
1 天活シリーズ:お葬式・お墓事情(2)「散骨」編
2 終活コーディネータによる「されど終活」:「後見人」編
3 天国に還るための「反省」のすゝめ:『信仰のすすめ』より
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃ 1┃天活シリーズ:お葬式・お墓事情(2)「散骨」編
┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「散骨」とは、亡くなった方を火葬した後、その遺骨を粉末状の「遺灰」というかたちにして、山や海などに撒くという方法です。「散骨」でよく知られているのは、海への散骨、いわゆる「海洋葬」と言われるもので、亡くなった方が「海が好きだった」という理由でよく行われるようです。山での散骨は、前回テーマとして取り上げた「樹木葬」とは違います。樹木葬の場合は、遺骨をそのままの状態で、樹木を墓標とする方法です。
「散骨」のメリットは、費用が抑えられる、お墓の後継者がいらないなど次世代に負担をかけないという理由が圧倒的に多いようです。しかしながら、この世的な理由としては、手元に遺骨が遺らず、祈る対象がないためにそれを淋しく感じたり、抵抗感を抱いたりすることも少なくないようです。
幸福の科学の仏法真理によると、あの世からの観点からすれば、お墓は亡くなった方への感謝や供養の思いを届けるための“アンテナ”のような役割をしていると言われます。「樹木葬」にせよ「散骨」にせよ、供養する対象が定かではない場合、先祖への思いは伝わらなくなると言われます。『あなたは死んだらどうなるか?』の「あとがき」には、「「坊主宅配便」「ロボット読経」「樹木葬」「散骨」など手軽なサービスで伝統仏教も経営危機に直面しているが、今、亡くなる人の五割以上が地獄に行っているとしたなら、救いがたい愚行であることがわかるだろう。「生」と「死」の問題を正確にとらえなおそう。」とあります。私たちは改めて「死」とは何かを探究し、正しい「終活」のあり方を学んでいかなくてはなりません。(参考:『あなたは死んだらどうなるか?』)
*** 参考文献 ***
。:*:☆。:*:☆。:*:☆。:*:☆。:*:☆。:*:☆。:*:☆───★
〈本文より抜粋〉
今は、自然葬だ何だってやっていて、もう、教会に頼らなかったり、神社仏閣でやらずに、坊さんもなしでやろうっていうんだけど、やっぱり、いちおう儀式はあったほうがいいような。(中略)
「死んだ」って言われても、なかなかその気が起きてこないから、やっぱり、自分の写真を飾られたり、まあ、泣いてくれる方もいらっしゃるけど、そういうところに人がいて、「ああ、やっぱり、死んだのかなあ」っていう実感が、多少、してくるから。今、何て言うかなあ。無信仰で、無宗教で、そういうものは要らないし、老後の資金が惜しいから、ケチろうとしてる人が増えてきていると言ってるけど、単に灰になって海なんかに散骨されたら、そのあと、ちょっと動揺してる人なんかはいるんじゃないか。(中略)
お墓っていうかなあ、そういうものがあったほうがいいような気はするよ。なんかね。やっぱり、ときどき死んだことを確認しないとよくないし、それを確認できない人は、死んだかどうかが分からなくて、けっこう、この世のへんをうろうろしてる人もいっぱいいるような。病院とかね、そのへんか、あと、家のなかにいる人もいるようだから。この世がねえ、もう、信仰深い人が少なくなってるから、死んですぐスーッと(天上界に)上がれるっていう感じは、あんまりないんで。やっぱり、「この世の生活を続けたい」っていうかなあ、「慣性の法則」か。そういうのが働いているから。
(PP.170-173)
★───☆:*:。☆:*:。☆:*:。☆:*:。☆:*:。☆:*:。☆:*:。
著者プロフィル |
---|
大川隆法(おおかわ りゅうほう) 幸福の科学グループ創始者兼総裁。 1956年、徳島県に生まれる。東京大学法学部卒業。81年、大悟し、人類救済の大いなる使命を持つ「エル・カンターレ」であることを自覚する。86年、「幸福の科学」を設立。信者は世界179カ国以上に広がっており、全国・全世界に精舎・支部精舎等を700カ所以上、布教所を約1万カ所展開している。著作は42言語に翻訳され、発刊点数は全世界で3150書を超える。また、28作の劇場用映画の製作総指揮・原作・企画のほか、450曲を超える作詞・作曲を手掛けている。 |