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【人生いつからでも学び直し】第19回 『法哲学入門』

┃ 人生の大学院 幸福の科学 大学シリーズ (#2)

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┃ 2┃Pの書斎より:心清き人とは
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ハッピー・サイエンス・ユニバーシティ プロフェッサーの金子一之さんのコラムをお届けします。

 『聖書』にあるイエス・キリストの「山上の垂訓」に、「心清き人は幸いである。汝らは神を見ん。」という一節があります。心清き人は神を見ることができる、あるいは、神を見るには心清くなければならない、という意味です。現代は「神なき時代」と言われていますが、このイエス様の言葉を基準に考えれば、人びとの心が穢れて神を見ることができない人間であふれてしまっている時代、「心の清らかさ」の価値が失われた時代と言えるのかもしれません。しかし、多くの人たちは、心のどこかで「心清らかに生きたい」と、ほんとうは願っているのではないでしょうか。

 私は、心清き人を考えるとき、いつも思い浮かぶのが、中世イタリアのキリスト教の聖人として有名な聖フランチェスコ(1182-1228)です。フランチェスコは、イエス・キリストを忠実にコピーしたような小キリストとも言われ、世界中の人たちから尊敬されています。彼の生涯を題材にした映画「ブラザーサン・シスタームーン」では、富豪の家に生まれて世俗的な成功を求めていた彼が、この世的な名誉や財産のすべてを捨てて、荒れ果てた教会を立て直し、イエスの心に忠実に生きる、清らかな生きざまが描かれています。

 この聖フランチェスコは、20世紀アメリカの成功哲学の源流とも言われるジェームズ・アレン(1864-1912)として近代のイギリスに転生しています(『ジェームズ・アレンの霊言 幸福と成功について』)。ジェームズ・アレンは霊言を通して、心の清らかさとは無私の心であり、魂を透明にし、美しからしめることであり、すべての成功、幸福の基礎(土壌)であることを強調されています。

 徹底的に「清らかな心」を求め、心清き人の体現者である二人の思想を重ねてみると、ほんとうの「心清き人」の意味が明らかになってきます。すなわち、神の道具としての自己実現をなした人、主なる神への愛をもって自分を超えた他者、人類、世界愛に生きる人こそ、「心清き人」なのだと思います。


著者プロフィル
金子一之(かねこ かずゆき)
 1964年生まれ。武蔵野大学大学院修士課程修了。1990年より幸福の科学に奉職。現在、HSU人間幸福学部プロフェッサーとして、幸福の科学教学、宗教学を担当。著書に、『宗教対立を克服する方法』(幸福の科学出版)などがある。


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┃ 3┃この感動をあなたに~映画編:『知らないカノジョ』
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 小説家志望の神林リク(中島健人)は、ミュージシャン志望の前園ミナミ(milet=ミレイ)と同じ大学で出逢い、互いに一目ぼれをして恋に落ちます。結婚して8年。人気小説家として脚光を浴びるリクを、半ばミュージシャンの夢をあきらめて支え続けるミナミですが、小さなすれ違いから激しい口論となります。ところが翌朝、目を覚ますと、リクにとって理想的だった世界が一変。そばにいるはずのミナミの姿はなく、また、リクは人気小説家どころか、一編集者としての立場になっていました。出版社の人との会話も嚙み合わず、戸惑いを隠せないリク。ふと車窓から外に目をやると、見知ったはずの街角の広告には人気アーティスト「前園ミナミ」のシルエットが……。何とかミナミの前に辿り着いたリクでしたが、ミナミから「お名前は?」との衝撃の一言を受けます。唯一、鍵を握っていたのは学生時代、二人のことを知る梶原恵介(桐谷健太)でした。

 まさに、パラレルワールドを描いたこの映画の原作は、2019年のフランス・ベルギーの恋愛ファンタジー「ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから」です。監督は「僕等がいた」、「陽だまりの彼女」、「アオハライド」などの作品で知られる三木孝浩。大川隆法総裁から「ある種の青春魔術を秘めており、永遠なる影を的確にとらえており、あたたかい宗教的まなざしを宿している」と評価されました。桐谷をはじめ、風吹ジュン、眞島秀和、八嶋智人などのベテランが脇を固める作品。映画初出演で、ヒロインをつとめたmiletの自然な演技は、まさに三木マジックのなせる技と言えるのではないでしょうか。

文責:木藤文人


映画『知らないカノジョ』サイトはこちらへ
(映画『知らないカノジョ』ポスター画像は、https://eiga.com/movie/101306/ より引用)

*** 参考文献 ***

 彼は自らのテーマとして、ずっと「青春」を追っているように見えます。青春の群像、さまざまな姿を描いている感じでしょうか。(中略)つまり、原作が暗い感じで終わっているような場合は、映画では、この人独特の、何か「希望の光明」が残るような感じで仕上げているところがあり、「青春は、暗いトンネルもくぐるかもしれないけれども、やはり、未来には何か一条の光明がある」というようなことを言いたいのかなと感じます。(中略)私は宗教家ですが、仕事は違えども、「青春」をテーマにして若い人に呼びかけるときには、似たような気持ちになることは多くあります。(PP.16-17)

※以上『青春への扉を開けよ 三木孝浩監督の青春魔術に迫る』より抜粋
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企画、構成
編集者プロフィル
木藤文人(きどうふみと)
 ジャーナリスト、宗教家。
大学を卒業後、大手広告代理店に勤務。フリーとして独立後、「週刊東洋経済」「プレジデント」「経済界」「ザ・リバティ」等の執筆を経て、2007年、幸福の科学出版に入局。『天国に還るための終活』等、編著も多数。




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