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【人生いつからでも学び直し】第18回 『経営の創造』

┃ 人生の大学院 幸福の科学 大学シリーズ (#2)

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┃ 2┃Pの書斎より:親の愛を考える
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ハッピー・サイエンス・ユニバーシティ プロフェッサーの金子一之さんのコラムをお届けします。

 母親が晩年に、「親は子供がいくつになっても子供の幸福を願っているものだ」とポロッと漏らしたことがあります。私の両親はすでに亡くなっていてこの世にはおりませんが、時折、生前に親の愛に感謝してお返しができなかったことを思い出し、申し訳ない気持ちが突き上げてくることがあります。大川隆法総裁は、本物の愛とは「与える愛」、すなわち相手から見返りをもとめない無償の愛である、と愛の本質を喝破されていますが、「親の愛」を知ることは、この愛を実感する最初の契機だと思います。

 人間の苦しみの大半は愛に起因します。苦しみを生む愛とは、偽物の愛、人から愛を奪い取ろうとする奪う愛にあり、人間関係のなかに現れてきます。『幸福の法』(第3章)には、人間関係の苦しみが、「子供時代に親から十分愛を与えられなかった」という欲求不満がその根っこになっていることがあると説かれています。しかし、心を鎮めて子供時代を振り返ってみると、ほんとうはたくさんのことを与えられていたことに気づきます。両親から愛されていた自分を発見できて親へのわだかまりが解消すると、不思議なことに、いま苦しんでいる目の前の人間関係が改善していくことが数多くあるのです。

 最近流行りの「親ガチャ」(「生まれてくる子供は親を選べない」という意味のネット用語)という考え方も、愛され、生かされ、許されている人間存在の本質を見失った苦しみの言葉だと思います。人間には、仏と同じ、素晴らしい性質が宿されています。つまり、誰もが仏からすべて与えられ、愛されている存在なのです。人間のほんとうの親は、魂の親である創造主、主エル・カンターレです。

 両親の愛に感謝しお返しする孝行心は、いつの時代であっても、まっとうな人としての道の基本であることに異論はないでしょう。つまり、ご両親から注がれた愛の奥にある、主の愛への深い感謝と主を愛する心に思いを馳せること、正しい信仰を持って生きることが、真の人間となるための出発点なのだと思うのです。


著者プロフィル
金子一之(かねこ かずゆき)
 1964年生まれ。武蔵野大学大学院修士課程修了。1990年より幸福の科学に奉職。現在、HSU人間幸福学部プロフェッサーとして、幸福の科学教学、宗教学を担当。著書に、『宗教対立を克服する方法』(幸福の科学出版)などがある。


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┃ 3┃この感動をあなたに~映画編:『本を綴る』
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 書店運営会社の倒産は、ここ10年間で764社。それに伴って、街の「本屋さん」の減少が続いています(東京商工リサーチ調べ)。制度上の問題やオンライン書店の進出などさまざまな理由はありますが、衝撃だったのは早稲田大学前の書店の閉店でした。それは若者の活字離れを象徴するとともに、ガラクタ情報が満載のスマホの普及もその要因として考えられます。しかし、危惧されるのは、読書離れは単に知識の不足だけではなく、読解力や情緒力、思考力の欠如を招くことです。なかでも情緒は、人の痛みが分かる、美的なセンスが磨かれるなど人間性の形成には欠かせません。

 2021年、東京都書店協同組合は、読書環境の危機的な状況のなか、ユーチューブチャンネルを開設。書店への取材をもとに製作した配信ドラマ『本を贈る』の続編にあたるロードムービーが、本作『本を綴る』です。

 物語は、あるノンフィクション作品の出版をきっかけとして、小説が書けなくなってしまった作家、一ノ関哲弘(矢柴俊博)の旅にスポットが当たります。書評や書店のコラムを生業とする一ノ関は、那須のある森の中にある書店で、古書に挟まれていた恋文を見つけます。旅すがら、宛先の人に届けるために京都に向かいますが、本人はすでに鬼籍の人。その孫、花(遠藤久美子)が後を継いで小料理店を営んでいました。花は婚約者を事故で失い、一歩を踏み出せずにましたが、婚約者が助けた女の子と母親に会うことで、後悔の念から解放されます。その後、小説が書けなくなった原因となった一ノ関の本を持つ漁師との出逢いや友人たちとの再会から、一ノ関は心のなかの自分と向き合います。旅を通じて社会の厳しさや人の温かさにふれ、自らの進む道を模索していくのです。「本との出会いの場」である「本屋さん」、「図書館」、「移動図書館」といった舞台で、本に親しむ人たちの歓びにふれて、出版不況のなかでホッと心を撫で下ろすことのできる映画です。

文責:木藤文人


映画『本を綴る』サイトはこちらへ
(映画『本を綴る』ポスター画像は、https://eiga.com/movie/100674/ より引用)

*** 参考文献 ***

 社会人として出てからあと、「本を読み続ける人」と「そうでない人」では、ものすごい差がついてきます。これは嘘ではないので、繰り返し申し上げております。特に、卒業してから三十歳ぐらいまでの間に、本を読む習慣を持ち続けられた方は、その後大きく成功する可能性は高いと思います。(中略)
 書店が潰れる時代は、いい時代ではありません。やはり、本を買わなければいけない。ネットでいろいろ電子情報を見て済むことは済むのですけれども、やはりそれではいけない。本を持って、読むことです。自分の年齢によって、そこから読み取るものは変わってきます。二十歳のころに読んだのと、三十歳で読んだのと、四十で読んだのと、五十で読んだのと、六十で読んだのとでは、全然違うのです。だいたい作者の年齢、それが書かれた年齢を自分が超えたら、やはりちょっと幼稚に見えてくるのです。このへんが不思議なものです。
(PP.298-299)

※以上『なお、一歩を進める』より抜粋
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企画、構成
編集者プロフィル
木藤文人(きどうふみと)
 ジャーナリスト、宗教家。
大学を卒業後、大手広告代理店に勤務。フリーとして独立後、「週刊東洋経済」「プレジデント」「経済界」「ザ・リバティ」等の執筆を経て、2007年、幸福の科学出版に入局。『天国に還るための終活』等、編著も多数。




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