|第128回 シリーズ「理想の会社の創りかた」-今こそ、イノベーションのとき(5)- #2
ジョセフ・シュンペーターが提案したイノベーション「新結合」は、別な言い方をすると「異種結合」となります。最近だとスマートフォンと結合したデジタルカメラは、いつのまにかAI技術の導入で専用カメラを凌駕する能力をもつようになりました。新結合が世の中に新しい価値観を生み出すことで、生産的な社会の実現に繋がっているのです。
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ドラッカーは、「一個人であるカリスマ経営者が大きな企業をつくることもあるが、そういうカリスマに頼ってはいけない」と言っています。「天賦の才能、カリスマ的な才能だけで、一代で大財閥をつくるような企業家もいるが、当たり外れがあるし、そうした人はまれにしか出てこないので、そういうものに頼ってはいけない」ということです。
ドラッカーは、知識や情報のレベル、あるいは技術のレベルで、マネジメントというものを体系的に学び、企業家が次々と会社を起こしていけるようにしようと努力したのです。その方向に則ってやれば、一定の規模の企業をつくることができます。
努力する優秀な人がいれば、経営者を次々と輩出していき、大きな企業をつくっていけるのです。そして、経営者を交代させることもできます。それが、全体主義が起きるのを防ぐ力になるのです。
したがって、ドラッカーは、「企業こそが個人と国家との間の“緩衝材”として十分に成り立つだろう」と考え、第二次大戦のようなものを二度と起こさないための方法の一つとして、マネジメントの世界を開拓したのです。
※以上『危機に立つ日本』より抜粋
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インスピレーションを「霊感」と訳してもよろしいのですが、問題は、「どうやって、インスピレーション、霊感を獲得するか」ということです。
それには、まず、固定観念のようなものを捨てなくてはなりません。
「とらや」という羊羹屋があります。その「とらや」でさえ、今では洋風のお菓子をたくさんつくり、洋風のカフェも開いています。これは一種のイノベーションだと思います。また、「和食」と言って、フランス料理のような雰囲気のものを出すところもあります。これもイノベーションでしょう。
現在の延長上に未来は拓けません。「今までうまくいった」「かつては、こうであった」「前例は、こうであった」「昔は、こう言っていた」と、「このようにしていた」「親の代は、こうであった」というようなことを、打ち破っていかなければ駄目なのです。
※以上『経営とは、実に厳しいもの。』より抜粋
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著者プロフィール |
大川隆法 Ryuho Okawa
幸福の科学グループ創始者兼総裁。
1956年、徳島県生まれ。東京大学法学部卒業後、大手商社に勤務し、ニューヨーク本社で最年少の財務担当オフィサーとして、年間1兆円の輸出入、三国間・国内の外為実務の事実上の責任者として活躍した。帰国後、大手銀行二十行の資金交渉担当役に抜擢される。
1986年、幸福の科学を設立し、日本全国、世界各国に精舎、支部・拠点を展開。日本最大規模の組織をつくりあげた。著者の経営理論を実践し、上場した企業も多く、優れた経営者が続々と誕生している。 |
編集・執筆:木藤 文人[ジャーナリスト]
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