|第117回「理想の会社の創りかた」-勤勉なる精神(8)- #2
「二宮語録」の一つ、「読書は縦糸、実践は横糸」という箴言。大川隆法総裁が薦める良書の「精読」と「多読」は、いつの時代も教養を身につけるためには重要です。そして、読書で得た情報を知識とし、知恵としながら、人びとに役立つことを実践することが求められます。読書と実践の二つの糸があってこそ、すばらしい衣装を縫い上げることができるのです。
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例えば、徳川時代には思想家がたくさんいましたが、そのうちの一人である鈴木正三の思想にも、勤勉さをもとにした資本主義の精神のようなものが、きちんとあります。あるいは、当然ながら、二宮尊徳にも、資本主義の精神はあるのです。さらには、明治期になると、渋沢栄一が、『論語と算盤』という本を書いたように、『論語』をもとにした資本主義の精神を発揮し、五百社もの株式会社をつくりました。
マックス・ウェーバーの、「プロテスタンティズムから資本主義が発達した」という説も、このような反例や反証を挙げれば、破れるところもあるでしょう。
古くは、奈良の大仏を建てたときの、大僧正である行基も、「資本主義の精神」を持っていたと思われます。国家予算の何倍もの資金を全国から集めてきて大仏を建てるには、行基の「カリスマ性」と、「宗教家としての勤勉さ」が必要だったでしょう。そういう意味では、奈良時代もそうですし、それよりさらに古い時代にも、「資本主義の精神」はあったのではないかと思います。
※以上『マックス・ウェーバー「職業としての学問」「職業としての政治」を語る』より抜粋
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家にお金があって豊かな生活をしていると、昔から言われているとおり、「勤労の精神」が失われていくことがあるのです。ハングリーだからこそ、例えば、「幼少時から十分に食べられなかった。贅沢ができなかった。いい家に住めなかった。それができる人もいたけど、自分はそうなれなかった」と思うからこそ、刻苦勉励をし、働いてお金を稼ごうとする動機が生まれてきます。ここに「資本主義の精神」が発生してくる場合もあるわけです。
しかし、豊かさのなかで、二代目、三代目と続いていき、「勤勉の精神」がなくなって、「勉強や労働をしなくとも食べていけるし、お金はいくらでもある」という感じになってくると、もし会社を持っている人だったら、その会社は傾いていくこともあります。
そのように、「お金持ちの次には、堕落や没落という段階があって、いったん落ち始めると、その引力から逃れて再上昇するのは大変なことなのだ」ということも、よく分かるようになってきました。
※以上『富の創造法』より抜粋
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著者プロフィール |
大川隆法 Ryuho Okawa
幸福の科学グループ創始者兼総裁。
1956年、徳島県生まれ。東京大学法学部卒業後、大手商社に勤務し、ニューヨーク本社で最年少の財務担当オフィサーとして、年間1兆円の輸出入、三国間・国内の外為実務の事実上の責任者として活躍した。帰国後、大手銀行二十行の資金交渉担当役に抜擢される。
1986年、幸福の科学を設立し、日本全国、世界各国に精舎、支部・拠点を展開。日本最大規模の組織をつくりあげた。著者の経営理論を実践し、上場した企業も多く、優れた経営者が続々と誕生している。 |
編集・執筆:木藤 文人[ジャーナリスト]
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