|第90回「理想の会社の創りかた」-財経を見る眼(5)- #2
大川隆法総裁の著書『財務的思考とは何か』のなかには、「松下vs. 中内」の構図が示されています。いわば、「適正利潤」と「ディスカウント路線」を比較したもので、「時代の流れ」によって、その結果に違いが出ます。それらは、ひとえに「経営者としての才覚」、あるいは「財務的センス」にかかっていると言えるでしょう。
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強みとしては、技術力・技術開発力、営業力以外に、「財務力」、つまり、お金の関係、財務・経理関係の力を持つ人もいます。やはり、事業をするには、お金を集めてくる力が必要なので、そうした、銀行からお金を借りてきたり、融資をしてくれる人や出資者を募って基本金をつくったりする能力が高い人が要るのです。あるいは、それは、「集めてきたお金をどう使うべきか」が分かる人、要するに、最終決算が見える人でもあります。そのように、「幾ら借り、幾ら返しつつ、この事業をやっていけるか」が見える人が中心になっていると、わりにバランスの取れた経営になるのです。
また、ある程度以上の規模になったら、社長自身が財務について分からないと、銀行に交渉に行っても、話が全然分からないことになります。さらに、銀行から融資を受けると、もちろん金利がつくため、何パーセントかの金利を払わなければいけなくなるのですが、技術系出身の社長のなかには、金利の支払いだけを考えて、「金利よりも利幅が大きければ、商売は続いていく」という計算をしてしまう人もいます。
「利子の分よりも利益があがれば続けられる」と思ってやっていて、会社を潰す社長もいるのです。
※以上『経営と人望力』より抜粋
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経営全般ではありませんが、経営の核心のところには、資金、あるいは財産やお金の流れをめぐる、「経営者としての感覚」というものがあると思います。
ある行為が、「投資なのか、消費なのか」を判断するのは、極めて難しいことです。経理的な判断だけをすると、「投資と消費」、あるいは、「投資と経費」の区別は、ほとんどつかないことが多いのです。財務的な思考としては、「これは投資にあたる部分なのか、あるいは経費にあたる部分なのか」を、よく見極めていかなければいけません。ここは、才覚が問われるところです。
それが発展するまでの間は赤字が続きますが、それを超えたら黒字になり、実を結ぶ場合もあります。これが見分けられるかどうかは、「経営者的才覚」でもあるし、「財務的センス」の部分でもあるわけです。
※以上『財務的思考とは何か』より抜粋
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著者プロフィール |
大川隆法 Ryuho Okawa
幸福の科学グループ創始者兼総裁。
1956年、徳島県生まれ。東京大学法学部卒業後、大手商社に勤務し、ニューヨーク本社で最年少の財務担当オフィサーとして、年間1兆円の輸出入、三国間・国内の外為実務の事実上の責任者として活躍した。帰国後、大手銀行二十行の資金交渉担当役に抜擢される。
1986年、幸福の科学を設立し、日本全国、世界各国に精舎、支部・拠点を展開。日本最大規模の組織をつくりあげた。著者の経営理論を実践し、上場した企業も多く、優れた経営者が続々と誕生している。 |
編集・執筆:木藤 文人[ジャーナリスト]
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