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第76回【徳ある経営者になろう】シリーズ「理想の会社の創りかた」-経営理念編(2)-

|第76回 シリーズ「理想の会社の創りかた」-経営理念編(2)- #2

 松下幸之助翁に薫陶を受けた人物に、二つの大企業を立ち上げ、JALの再建に成功した稲盛和夫氏がいます。彼もある宗教団体の思想にふれ、企業を発展へと導きました。京セラを起業したときに参加した講演で、「ダム経営」はどうすればできるかの質問に、「思わんとあきませんなぁ」と呟いた幸之助翁。聴衆たちがその答えに失笑するなか、幸之助翁の一言に万感の思いを受け止めた稲盛氏は、強く「思う」ことの重要さが胸に響いたそうです。彼もまた、哲学者の一人だったのでしょう。

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 あるところに所属してはいるけれども、全体についても、できるだけ意識を持たなければいけなくて、「当社はいったい何をやっているところなのか」ということを、やはり知っていなければいけないでしょう。

 「自分の仕事は皿洗いです」とか、「自分の仕事は、淹れられたコーヒーを持っていく仕事です」とか、「自分の仕事は調理場の大掃除をする仕事です」とか、バラバラの仕事はあるかとは思います。しかし、トータルとしては、例えば、ファミレスの経営をやっている場合、「当社はほかのところとは違って、こういうところに力を入れてやっているのです」「家族の方々にくつろぎの空間を提供して、家族の仲が良くなるような、そういう楽しい憩いの場をつくりたい」というファミレスとしての経営理念があってやっているというなら、いろいろな部署で仕事はしているとは思うけれども、全体では、そういう考えを一体として持っていなければいけないのです。これが「経営理念」というものの力です。

※以上『私の人生論』より抜粋
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 不況になると、どこも言い訳の山になりますが、うまくいかないことの言い訳を、いくら理路整然と説いたところできりがありません。それよりも、勇気を持って行動する、チャレンジすることが非常に大事です。チャレンジできない理由は、ほとんどの場合、失敗を恐れる心があることです。

 恐怖を乗り越えていくためには「信仰心」や「熱意」が必要です。そして、その熱意は、『リーダーに贈る「必勝の戦略」』にも書いてあるように、使命感から生まれてきます。したがって、恐怖を乗り越えるためには、自分の志や会社の経営理念のなかに、“魂”を打ち込むことが大事です。「会社の経営理念に“魂”が入っているか」「自分のビジネス理念に“魂”が宿っているか」「本当に、天下国家、万民のためにやろうとしているか」ということを自らに問うことです。さすれば必ず道は開けていきます。

※以上『朝の来ない夜はない』より抜粋
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著者プロフィール
大川隆法 Ryuho Okawa
 幸福の科学グループ創始者兼総裁。
1956年、徳島県生まれ。東京大学法学部卒業後、大手商社に勤務し、ニューヨーク本社で最年少の財務担当オフィサーとして、年間1兆円の輸出入、三国間・国内の外為実務の事実上の責任者として活躍した。帰国後、大手銀行二十行の資金交渉担当役に抜擢される。
1986年、幸福の科学を設立し、日本全国、世界各国に精舎、支部・拠点を展開。日本最大規模の組織をつくりあげた。著者の経営理論を実践し、上場した企業も多く、優れた経営者が続々と誕生している。
編集・執筆:木藤 文人[ジャーナリスト]




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